2020.8.8 【リポート】「博多人形妖怪展」リポートVOL.2
「第六界博多人形妖怪展」リポートVOL.2
今日は、「アマビエ」の作品を紹介します。
もう、みなさんご存じ「アマビエ」とは、
江戸時代の弘化3(1846)年、肥後国(熊本県)の
海中から現れたとされる半人半漁の妖怪とされ、
当時の瓦版に絵と文が記されています。
その内容は、アマビエと名乗るものが、その土地の役人に
「6ヶ年の間は豊作がつづくが、同時に疫病が流行するので、
もし疫病が流行したら、私の姿を写した絵を人々に見せよ。」
と告げて海の中へ帰っていったとされています。
まるで予言するかのようですね・・・
疫病の予言をする妖怪は古くからいて
記録も多く残っているそうで、その中でも
女性の顔に竜の体で剣の尾を持つ「神社姫」、
人の顔を持つ牛の妖怪「件」、
3本足の猿のような姿の「アマビコ」などが流行したそうですが、
「アマビエ」は瓦版にしか記録が残っていないそうです。
京都大学付属図書館所蔵「瓦版」
その姿は、
長髪に鳥のようなくちばし、うろこのある胴体、
毛むくじゃらの3本足のアマビエが描かれています。
その「アマビエ」が、
令和の時代に再び流行ることになるとは・・・
今回の「博多人形妖怪展」では、
それぞれの作家さんが表現する「アマビエ」に加え、
一般の方々が絵付けした「99のアマビエ」も見どころです。
「アマビエ」 梶原正二 作
篠原涼子さん似とうわさの女優風アマビエ
「アマビエ」 木本秀一 作
※完売しています。
「アマビエ」 宮永誉 作
※完売してます。
「アマビエ」おはじきサイズ 宮永誉 作
「アマビエ」 永野繁大 作
半人半漁のアマビエを表現するのに、
人間の女の子にウロコを描いていくなかで、
白い襟が浮かんだそうです。
永野さんは、自身の代表作として
女子学生をモデルにしたセーラー服などの
学生服姿の作品をたくさん作られています。
その作家魂に火がついた
学生服風アマビエは、
永野さんワールドをちりばめた作品です。
「梶原博多人形工房」
「99のアマビエ」
梶原博多人形工房のお客様を中心に
絵付けした99種類のアマビエ。
梶原さんいわく、
「自分たち人形師では想像もつかないような発想で
絵付けをしているので、とてもおもしろい作品が集まりました。」
と微笑んで話してくれました。
コロナ禍の中、大変な時期は続きますが、
博多人形の「アマビエ」で
パワーをもらいましょう!
作品展は、8月11日(火)17時までです。