• Facebook
  • Instagram

最新情報

2015.08.01イベントカレンダー

【リポート】「次世代を担う継承者たちのChallenge(挑戦)」リポートvol.2

 
今日は「博多人形師のChallenge 編」をリポートします。

博多人形師の父から受け継いだ技術を守りながら
新たな挑戦をしている松尾吉将さん。
今回、父・故松尾文夫さんの代表作「心」に松尾さんが彩色を施し、
息吹を吹き込んだ親子2代に渡る作品を展示しています。
技術を磨き、経験を重ねてきた今だからこそあえて、
父親の作品と向き合い、そこに自ら彩色を施すことで、
継承しながら新たな挑戦をしたかったそうです。






彩色では白にこだわっていた父・文夫さん。
吉将さんも「白」へのこだわりがあります。
そのすべてが表現できたという「熨斗出し」。





これは是非目の前で見て欲しい作品です。


そして、現代のライフスタイルに合わせて挑戦したのが、
アパレルメーカー天空丸のオリジナルキャラクター
「ナッティーラビット」とのコラボ作品です。
今回の作品はデニム生地の風合いを見事に表現。
博多人形ならではの細かな技術が満載です!



次に「HAKATA DO+(ハカタドュウプラス)のメンバー。
代表の田中勇さん、野田祐輔さんたちが、
今、いろいろおもしろいことに挑戦しています。
前回ご紹介した「黒田武士トチロー」もそうですが、
環境配慮型素材フォルミックを利用した博多人形の制作に取り組んでいます。

【野田さんのフォルミックでの制作作品】





【田中勇さんの美人ものの作品】






そして今回初登場!
何と博多人形と3次元デジタル技術を融合させたチェスの駒です。



メンバーそれぞれが作ったチェスの駒を最終的には
「源平合戦チェスセット」として完成させるそうです!

環境配慮型素材フォルミックとは、
植物性由来の素材と陶石・粘土などを主原料とした
低温・短時間で焼成可能な素材です。
植物性由来の資源を回収し、再資源化することで環境に配慮した
素材として今後活動の場を広げていくということです。

現在、その素材を使ってチェスの駒制作に挑戦中。
原型を博多人形師が作り、縮小化し、切削加工機や3Dプリンターなどで
立体出力し、チェスの駒を作っていきます。

【チェス駒ルーク原型】田中勇さん制作の原型



【チェス駒ルーク原型・切削加工・石膏3Dプリントスリーショット】



源平合戦の駒がすべて揃ったらまた見てみたいですね。


続いて西山陽一さんの作品「セミ」と「ペットde博多人形」。
西山さんは何と言ってもリアルの追及がすごい。
セミは外に置いていたら本物と間違えられると思います。
ペットもイヌとネコの2パターン。
飼い主の想いをそのまま表現してくれます。







最後に、田中勇気さん。
以前、田中さんが工芸館で実演中の作品をご紹介しましたが、
その完成作品を今回展示してもらいました。



【制作中の様子】



みなさん匠の技を継承しながら博多人形の新たな世界を追及しています。
8月11日(火)まで行っていますので是非、みなさんお越し下さい。


次回は博多織のChallenge編をご紹介します。