1月9日(金)お正月イベントリポート!VOL.4
十日恵比須神社大祭はじまりましたね。
当館でも、今開催中の「伝統工芸×モダン」展のイベントに合わせて、
博多張子の工芸士三浦さんに特別に作っていただき、「福笹」を展示しています。
張子は、縁起ものとして、だるまだけでなく、
十日恵比須神社大祭の福笹につけるタイ、フクといった
おめでたい張子がたくさんありますので、
みなさん是非、十日恵比須神社大祭に行く機会のある方は、
張子をあらためて見てみてください。
さて、開催中の「伝統工芸×モダン」展、今日は博多織の紹介です。
今回は“おめでたいもの・縁起もの”をテーマに、選りすぐりの作品を特別に集め、
展示させていただいています。
今回展示しています博多織は、代々受け継がれる伝統工芸士の匠の技と、
次世代を担う若手の作家さんの作品を紹介しています。
次世代を担う若手の作品として、博多織デベロップメントカレッジの卒業生の
みなさんによる、現代の色彩感覚を取り入れた博多織の作品となっています。
そして、もうひとつが、木村佐次男氏・ゆき子さんの作品。
父・佐次男氏は博多織伝統工芸士であり、
今では数少なくなった手織りに“こだわり”を持ち、
今なお、娘ゆき子さんと親子2代でその伝統と技を守り続けています。
今回の作品は、お正月らしく“赤”と“白”で表現しています。
親から子へ受け継がれた技の結晶が今“形”となって誕生しました。
作品名:「宝尽くし」(赤)木村ゆき子 作
作品名:「宝尽くし」(白)博多織伝統工芸士 木村佐次男 作
「富や寿福(長生き・幸福)を表す宝尽くし柄です。
お正月など縁起ものとして締めていただければと愛情を込めて織った、
世界に1つだけの帯です。」とゆき子さんが、作品への想いを語ってくれました。
父の背中を見ながら、今回「宝尽くし」という同じ柄に挑戦し、
見事、親子競演を披露してくれました。
ようやく父と娘の夢が実現した作品のひとつです。
特に佐次男氏の白い帯は、汗や汚れが糸につくと台無しになってしまうため、
織る環境も整えながら神経をとがらせ、
“白”にこだわって織った、大変苦労された作品と聞いています。
お見せしている写真では、伝わりにくいと思います、
皆さん、13日まで展示していますので、是非お越しになってご覧ください。