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2020.04.24

【リポート4】≪博多人形のWAZA≫「知って・誇ろう! 福岡・博多の伝統工芸」

 








「知って・誇ろう! 福岡・博多の伝統工芸」をテーマに、
福岡・博多の伝統工芸を紹介するリポート。



今日は、「博多人形のWAZA」を紹介します。

「博多人形」といえば、
着物姿の白肌美人を思い浮かべる方も多いかと思います。


博多人形は、美人ものや武者もの、歌舞伎もの、節句もの、
干支もの、縁起もの、などなど幅広いジャンルの作品があります。


みなさん、人形を間近でじっくり見たことがありますか?


人形には、頭の先から足の先まで360度、
細部にまで細かな技術が施されていて、
そのほとんどが、粘土でつくられています。


美人ものなどでよく目にする色鮮やかな着物、
それは着物を着せているのではなく、すべて粘土でつくっています。

着物の柄は、彩色で細部にまで細かく描いていき、
作品によっては髪の1本1本、柄や着物のシワなど、
細かく彫るように仕上げている作品もあります。


装飾にいたっては、紐や金具以外はほとんど粘土でつくるという
こだわりと技術の高さは、実に繊細で緻密であり、
世界に誇れる「神WAZA」です。



ここでは、美人もの、男もの、能もの、道釈もの、歌舞伎もの、
の作品で、匠たちの【WAZA】を紹介します。




「古都遊楽」 武吉國明 作

着物の絵柄には純金、本朱を使用。
一筆一筆丁寧に盛上技法で彩色を施しています。

















「駆ける影姫(日本書紀より)」 川﨑幸子 作

指の先から足の先まで、髪、衣服、
装飾の流れるような表現力をご覧ください。












「信長」 川﨑修一 作

両足で立つバランスの造形美、鉄砲、刀、
着物の装飾の細かさ、色彩に注目してください。

















「能(箱崎)神功皇后天女の舞)」 國崎正行 作

彩色は極彩色で写実的な表現力と、
装飾の細かなこだわりが感じられる仕事が満載です。
















「白衣観音」 梶原正二 作

天変地異などの災害などで、人の心が動揺した時に現れる
“仏”を、やわらかな表情、髪の一本一本、衣の質感、
装飾ひとつひとつを丁寧に、清らかに表現しています。













「散華」 稲富昭満 作

肌と衣の質感の違いや、動きのある衣の流れ、
ミリ単位で施されている装飾の細かさ、
面相のやさしい表現力をお楽しみください。















「弁財天女」 多田明正 作

琵琶を奏でる弁財天の衣の動きや指先、琵琶の木目の質感、
糸巻や弦の1本1本まで細かくリアルに表現しています。













「暫く」 齊藤英基 作

車鬢(くるまびん)や仁王襷(におうたすき)、
刀の細部にまでこだわり、遠近感をつけて迫力を表現。











ご覧いただいたみなさん、
「そういえば、おばあちゃんの家にあったなあ」とか、
皆さんの家や、どこかで博多人形を見る機会があったら
一度、間近でじっくりと見てください。


作品を通して、みなさんに少しでも和んでいただければと思います。