2021.3.19【リポート】「博多人形 川﨑幸子・修一 一門展」リポート
「博多人形 川﨑幸子・修一 一門展」リポート
川﨑幸子さん・修一さん姉弟と、お弟子さんたちによる作品展2日目です。
今日も訪れたみなさんが、作品の迫力、美しさ、模様や細工の細かさ、
彩色の表現力に何度も目を奪われ、見とれているようすをお見かけしました。
ご姉弟での作品展は40年ぶり、一門と一緒に開催するのは、はじめてとなります。
幸子さんは、父・川﨑虎雄氏に師事し、
美人ものや万葉集・古代史などを題材とした作風で50年以上、
修一さんは、姉・幸子さんに師事し、
これまで二人で父の背中を見ながらお互い切磋琢磨してきたそうです。
その大きな背中、川﨑虎雄氏の作品も1作品展示しています。
虎雄氏から幸子さん・修一さんへ、そしてお弟子さんへと受け継がれながら
それぞれの個性が光る作品がお楽しみいただけます。
どうぞ、じっくりご覧ください。
川﨑幸子 作
「宇奈利」(阿蘇神社御田祭)
震災で桜門が倒壊した肥後一ノ宮。
7月復興の祈りと共に御田祭が行われます。
四基のみこしと共に神職ら200人が練り歩く。
その中で白装束の14人の女性が神様の
食事を入れたひつを頭にのせて先頭に立つ姿を表現しています。
川﨑幸子 作 「空蝉」(源氏物語より)
川﨑修一 作 「帰去来 かえりなんいざ
川﨑幸子 作 「花の下で」
平成6年「新作博多人形展」通産大臣賞
川﨑修一 作 「三國志」(長坂橋の趙雲)
平成17年博多人形新作展 経済産業大臣賞
三世紀初めの古代中国で、
八十万の曹操軍から攻められ、
荊州から農民と共に撤退する劉備は、
長坂橋目前で妻子とはぐれてしまう。
その時、家臣の趙雲は敵陣の中に駆け入り、
主君の子阿斗を救出し、胸に抱いて長坂橋を目指して
駆け抜けるようすを表現しています。
三國志中人気随一の武将趙雲子龍の勇姿です。
川﨑修一 作 「信長」
令和元年 福岡県伝統的工芸品展市長賞
川﨑幸子 「倭姫(古事記より)」
斎王倭姫 伊勢神宮の斎王倭姫は、景行天皇の妹。
倭建命は西征の戦果をあげ、
大和に帰ったが休む間もなく天皇より、東征を命ぜられた。
途中、伊勢神宮に参った倭建命は、
叔母の倭姫に天皇である父の仕打ちを嘆いた。
倭姫は天叢雲剣(後の草薙剣)と共に
「危急のことがあれば袋の口を開けよ」と御袋を授けた。
さて、この袋の中には何が・・・
野田祐輔 作 「化身金剛神」
平成28年新作博多人形展 九州経済産業大臣賞
馬場千代子 作 「慈しむ」
平成31年博多人形新作展 内閣総理大臣賞
馬場千代子 作 「阿古屋」
平成21年第39回博多人形与一賞展 与一賞
田中恵理子 作 「流れる水に桜花浮けて」
平成29年第47回博多人形与一賞展 与一賞
阿部範子 作 「青い風」
令和元年第49回博多人形与一賞展 大丸賞
桑原修 作 「碇・知盛」
令和2年第50回博多人形与一賞展 与一賞
川﨑姉弟の師であり父である川﨑虎雄氏の作品
55年以上前の貴重な作品
川﨑虎雄 作 「虫の音」
作品展は、23日(火)までです。
是非、間近で見ていただきたいです。