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最新情報

2022.03.02イベント

【リポート】「博多織伝統工芸士認定記念展」リポート!

昨年秋に「伝統工芸士」の認定試験が行われ、
博多織から4名の伝統工芸士が誕生しました。


伝統工芸士とは、
経済産業大臣指定の伝統的工芸品の製造に従事している技術者のうち、
技術・技法を保持していると認定された方々で、
12年以上の実務経験のある方が資格対象となります。
現在全国で3,730名(令和2年度までの認定)が、
伝統工芸士として活躍されています。
そのうち博多織は46名です(令和2年度末現在)。

今回4名の博多織伝統工芸士が誕生し、2月28日に認定式が行われました。





認定者は、製織部門:水崎京子さん、織田史子さん、梶原千春さん
意匠部門:髙丸育子さんです。


認定式では、出席した梶原千春さんへ
博多織伝統工芸士会・木下庄蔵会長より認定証が渡されました。






梶原さんは、
「今までコツコツやってきたことが結果に繋がったと思います。
これからも変わらず最初の気持ちを忘れず、技術の向上に努めていきたいと思います。」
とようやく実感が沸いた様子で挨拶されました。






木下会長より、
「12年以上の厳しい修行を続けてこられ、
伝統工芸士という大きな責任を持つことになりますが、これからが本番です。
技術の向上と研鑽を重ね次の世代に伝える立場にもなってきます。
多くの方々から評価をもらえるような工芸士になってもらえることを期待しています」
と激励のことばが伝えられました。


この日は西日本新聞さんにも取材していただき、梶原さんの初取材もありました!









はかた伝統工芸館では、
3月6日(日)まで新たに伝統工芸士となった4名の作品を展示・紹介する
「博多織伝統工芸士認定記念展」を開催中です。



ここからは、
博多織伝統工芸士認定者と作品を紹介します。

【製織部門】
水崎京子さん/(株)黒木織物





<コメント>
「自分が製作した帯でたくさんのコーディネートを
楽しんでくださっている方を見かけると嬉しく思います。
絹糸の美しい艶を存分に活かすことができる織物で、
幅広い場面に用いることができる機能美を兼ね備えた織物に魅力を感じています。
向上心を持って技術を学び、丁寧なものづくりに励んでいきたいです。」







作品名「紗 五献上 名古屋帯 両もじれ」(紗八寸名古屋帯)

「博多織の代表的な献上柄の夏帯。両もじれ技法を用いることにより、
糸間の目がスッキリと開き、より軽やかさを表現しています。」










作品名「博多着尺」(着尺)

「博多の伝統的な献上柄を平織りで織り上げ、
経糸をランダムに配色したやたら縞を用いてさわやかさを感じる色味に仕上げました。」










作品名「Shining Line」(紗八寸全通名古屋帯)

「全面に黒艶を推した中に、
金糸を織り交ぜたラインを走らせることでシンプルでありながら
飽きのこない粋なデザインを目指しました。」












織田史子さん/(株)黒木織物
博多織デベロップメントカレッジ卒業(2期生)





<コメント>
「様々な人と出会えたこと、770年以上続く伝統を
受け継いでいけることに喜びを感じます。
自分の作品を身に着けてくださった方が雑誌やSNSに載っていた時は嬉しかったです。
細い経糸を多く使い、太い緯糸を強く打ち込んでいくことで生地に張りがあり締めやすく
一度締めると緩みにくい博多織は、世界一丈夫な織物だと思っています。
博多織を知らない人や世界に向けて発信していきたいです」







作品名 着尺(紬、手織り)

「ベージュの経糸にオレンジと茶色の緯糸でグラデーションを用いて織りました。
はっきりとした横段でなく、グラデーションを使うことで、
やわらかく、あたたかい空気感を出せるようにしました。」













作品名「大理石」(紋八寸名古屋帯)

「緯糸に銀糸など4種類の糸を使い、
大理石の硬さや輝きなどの質感を表せるようにしました。
カッコよく、粋なコーディネートができる帯を目指しました。」
















作品名「糸島の海」(男帯)

「表はブルー系3色の横段で糸島の波を表し、
裏はダイヤ柄黒でカッコよく締められるようリバーシブルになっています。」













梶原千春さん/(株)はかた匠工芸 
博多織デベロップメントカレッジ卒業(4期生)





<コメント>
「私は落語を聞くのが好きで、大好きな落語家さんが博多織の帯を身に付けていました。
その落語家さんが身に付けている博多織を話題に話をされたことがきっかけで、
博多織に興味を持つようになり、自分も織ってみたいという想いに駆られ
博多織の学校に入りました。そこで学びながら、一度締めたら緩まない博多織に魅了されました。
これからも自分で打ち込みがしっかりできる手織りの技術を極めていき、
伝統工芸士の名に恥じぬよう精進して参ります。」







作品名「ペーズリー間道」(紋袋帯)

「地経4,944本、浮経3つ合わせて2,976本と8,000本近い経糸で、
匠工芸オリジナルのペーズリー間道柄で重厚感と気品さを袋帯で表現しています。」


















【意匠部門】
髙丸育子さん/(株)黒木織物





<コメント>
仕事で関わらせていただいた方々から製品を喜んでいただけたときに喜びを感じます。
緯糸だけでなく、経糸で様々な織の表現ができることが博多織の魅力だと思っていますので、
この魅力をより多くの方に知っていただけるように努力を重ねていきたいと思います。








作品名「ゆらぎ」(紗八寸名古屋帯)

「経糸の移動筬を使い、動きを作ってボリューム感のある帯となっています。」













作品名「兵児帯 献上柄」(兵児帯)

「ふくれ織の組織を使うことで兵児帯の変わり結びでもしわになりにくく、
またリバーシブルとして使用できる帯となっています。」










この作品は光の加減で色が変化して見えます・・・
実際に帯を身に付けていろいろな角度からみると色の変化が楽しめそうです。






作品名「経なせん」(名古屋帯)

「なせん染めされた経糸を用いることで、
従来の平地とは違った趣のある帯となっています。」





写真ではなかなか色が伝わりにくいのですが、
この作品も光の加減で色が変化して見えます。













高丸さんマジック・・・
正面からみても糸の色の変化が美しい・・・
糸の色のグラデーションがすごいです!







皆さん、おめでとうございます。ますますのご活躍を!

作品展は、3月6日(日)までです。

尚この後、3月12日(土)に、
福岡市博多区の承天寺にて博多織のイベントが開催されます。
その会場でもこの作品は展示されます。