【リポート】11月8日(日)「肥後の竹工芸と玩具展リポート」VOL.4
「肥後の竹工芸と玩具展リポート」VOL.4
今日は、
琴古流尺八師範・尺八製管師 宮本松朋さんにお越しいただき、
実演をしていただきました。
16歳から尺八を学び、50年以上の経験を活かし、
熊本で尺八の普及活動をされています。
工芸品をつくる職人さんたちが常に口にする言葉は、
作品をつくることはもちろんだけれど、材料作りが一番大切と。
宮本さんは尺八を奏でるだけでなく、竹の選定から材料作り、
制作までの全工程をすべて行っています。
尺八をつくるまでに、材料作りで竹の選定、
竹を油抜きし、ねかせること3年。
このように材料が揃うまでの期間がかかるため、
そう簡単にできるものではないことが分かりました。
材料が揃い、制作に入ってからも根磨きという、
竹の根本部分をきれいに揃え、磨く作業。
地塗りという、何度もうるしを塗り重ねることで
正確な音程をつくっていくために必要な作業です。
歌口といわれる部分には固い素材がバチ型にはめ込まれています。
中継ぎと言われる尺八の上下をつなぐ部分
このように手間のかかる職人技が尺八のすべての部分にあり、
その中でも尺八の正面を決めるのが難しいと宮本さんは言われます。
長時間尺八を持つのに、疲れないような持ち具合、
竹の微妙な向きで音程が変わるなど、
実際に尺八を吹き続けている豊富な経験があるからこそ、
使い手が満足いく作品作りに努力し、名品が生まれるのだと思います。
宮本さんは、熊本では尺八の教室なども行い
普及活動を行っているそうですので、
熊本にお越しの際は、くまもと工芸会館にお立ち寄りください。
期間中は、当館でも宮本さんの作品を展示・販売しています。
そして、今日は奇跡のコラボが誕生しました^^
博多にわか五月会のみなさんと宮本さんのコラボ演奏が即興で実現!
宮本さんの奏でる曲に、五月会の三味線、唄が加わり
「熊本と博多」の夢の競演です。
感動しました~
絶対このコラボイベントを実現させますので、皆さんお楽しみに!
「肥後の竹工芸と玩具展」は10日(火)まで開催です。