【リポート】5月12日(火)「博多人形白彫会若手作家作品展」リポートVOL.2
只今開催中の「博多人形白彫会 若手作家作品展」。
今日の当番は、宮永誉さんです。
ということで、実演中の宮永さんに突撃取材。
宮永さんは高校卒業後すぐ、博多人形師さんに弟子入りし、
博多人形師として14年目を迎えます。
今回の作品展には、幅広い作風の作品4作品を出展されています。
ひときわ目に留まるのが「菅公」。
この作品は、弟子入り5年目の時に作った想い入れのある作品で、
独立して最初に作った作品でもあるそうです。
題材となる菅原公は、類まれなる才能の持ち主で、
多くの人々から厚い信頼を得ていたと知られています。
勉学に励み学者としての最高位「文章博士」となり、
今日では太宰府天満宮の学問の神様として親しまれ、
皆さんもお参りにいかれたことと思います。
菅原公は、学問だけでなく、
弓道にも優れ百発百中の腕前を持つほどで、
文武両面に傑出した人物でもあったということで、
宮永さんはその魅力を表現してみたいと思ったそうです。
どんな状況でも強く、たくましかったであろう菅原公の姿を表現しています。
次に制作した作品として「ももたろうさん」。
老若男女問わず人気のマンガ「サザエさん」の
オープニングで出てくる、サザエさんが果物を持ち上げて
わかめちゃんたちが愉快に笑っているシーンですが、
宮永さん、ふっとそれが浮かんだそうで、
こちらも一緒に笑いたくなる「ももたろうさん」です。
3作目は「満福」
お腹いっぱいな時はみんな幸せな気持ちになるので、
さらにその気持ちを菩薩さまに表現してみました。
作品を見た方々が幸せな気持ちになりますように。
最後の作品は、「ほがらか」
甥っ子が生まれて、甥っ子のために節句ものを作ったそうです。
人形師さんの中には、表情がご家族に似た人形を
作られる方もいらっしゃいますが、
この男の子は宮永さんの甥っ子くんに似ているのか見てみたいですね。
最後に、
「この作品展を通して、博多人形はいろいろな作品があることを
知ってもらいたいです。ここにあるのは作品の一部ですが、
形や作風も作家さんによって様々なので、
皆さんが思っているイメージ以外のものが楽しめると思います。
是非、見に来てください。」と、宮永さん。
今日は実演で、干支ものの原型を作っていました。
すっごくかわいいおサルさんで、
来年の干支ものということでいち早く見させていただき感激~でした。